2.6 商品開発

商品開発について

コンビニなどでは月に何度も新製品が発売されるなど、飽食な日本人を満足させるために各社新製品の開発に努めています。しかしものが溢れるこの時代に、新しい商品を作り出すことは容易なことではありません。
物がない時代は「メーカーの都合だけで開発(プロダクトアウト)した商品」でも売れましたが、現在は「顧客ニーズを調べ、その要望にこたえるために開発(マーケットイン)した商品」ではないと売れないと言われています。その商品開発手順は下記の通りです。

1:市場調査を行いターゲットの分析をおこなう
2:様々なアイデアから商品コンセプトを構築する
3:商品の開発、試作をおこなう
4:パッケージングやネーミング、キャッチコピーを検討する
5:商品の価格を設定する
6:販売方法(宣伝方法)を考える

従業員の多い大企業では「一年中試作など繰り返し商品開発している商品開発部」、もしくは「どんなものが売れるか調査や企画を考えるマーケティング部」など手順ごとに部署が存在し、専門家がその業務だけに注力しています。しかし従業員が少ない中小企業では掛け持ちで業務をするしかありません。また調査などには多額の費用も掛かり、資本の少ない中小企業では得られる情報にも制限があります。そのため中小企業がこの「マーケットイン」という考え方で大手企業と競っても様々な要素で勝てません。また価格競争になった場合、撤退を余儀なくすることになってしまいます。
そのため中小企業では大企業と差別化を図るためにも異なる試みが必要になります。まず考えることは「自社の強み」です。大企業がマネ出来ない技術、こだわりなどを再度考え、また社内外の人から聞くなどして再確認して下さい。その強みを間違えると昔の「プロダクトアウト」と同じになってしまい誰も見向きもしてくれない商品になってしまいます。
次に考えることは「ターゲット」の絞り込みです。自社の強みを生かしたこだわりの商品は価格が高くなるかも知れませんが、そのこだわりを理解し評価してくれるターゲットを見つけることです。大きな市場は当然大企業が商品展開していますので、自社の強みを生かせる市場がどこにあるのかを探してみて下さい。ニッチなターゲットのニーズを満たすことで「この商品は○○社に限る!」といった評価が得られ、流行に左右されない安定した売り上げが期待できます。
売れる商品は「美味しい」は当然で、「安心安全」「材料のこだわり」「話題性」など様々な謳い文句があります。自社の強みが生かすことで他社との差別化をおこない、誰もが振り向くような謳い文句のある商品を開発してみて下さい。

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